友だちのために何かできますか?「ともだち」

入学式の季節です。小学校に入学した子どもたちにお祝いとして贈りたいのが、この本です。

「ともだち」谷川俊太郎・文 和田誠・絵(玉川大学出版部)
対象年齢6歳~

友達とは、facebookでつながった人でしょうか?一緒に飲んでくれる人でしょうか?

友達とは何?

ということをこの絵本は、本と一緒になって考えることができます。

一緒に苦労をわかちあえる、

友達が嫌な目になると自分も一緒に悲しむことができる、

協力すれば何かを成し遂げることができる。

友達という存在は、誰かのために自分が何かをしようと思わせる人なのです。自分の意識が「利己」から「利他」へ移りゆく、それを友達ができたといえる瞬間ではないでしょうか?ただ、妄信的に貢献するのではなく、もちろん友達のために何かをしようとすると、それが受け入れられないこともあるし、対立することもあり、自分が傷つくこともある。それでもその人のことを思い続けることができるか。友達とは常にそんなことが問われています。

「友達たくさんできるかな」というのは確かにすばらしいことですが、ただ、このような関係はあまり多いと疲れてしまいますし、そこまで人間器用ではありません。

指折り数えて、途中で指が折れなくなるほど数は限られていても、友達がいるだけでありがたい。

友達とは自分にとって希少な存在であるのです。表面だけではなく、深いお付き合いが求められる人間関係を友達といいます。

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