畝には人間が現れる。

自分の畑って持ってみたかったんですが、市民農園を借りても家が農家だったわけではないので、一体何からやっていいのか分かりません。最近は指導つき農園なんかのサービスがあります。幸いにもご近所にそんな農園があったので借りてみました。月額約5,000円で始めることができます。

私の借りた農園は、自然栽培です。自然栽培って、有機肥料はもとより水さえあげません。その理由は、

植物が本来持っている力を引き出すことにあります。植物は水を求めて、自分の力で土の下へ根をはっていきます。

なんか、これを聞いたときに、かっこいいと思いました。なんか人の育て方と一緒です。

甘やかさない。

教育方針と似てるんじゃないでしょうか。そして、雑草も抜きません。その農園を見てると雑草が生え放題です。最初の見学に来た時に、指導者の方に

「あの畑の方って、忙しいから畑見れてないんですね」

と質問をしたんですが、

「いいえ、あれでいいんです」

「えっ!、どういうことですか?」

驚きました。要は雑草にも、虫を駆除したり、野菜との調和を保つ機能があるので、それを最大限活かすということらしいです。

無駄なものなど何一つない。そのままの姿で全体のバランスを保つ。

ここまで来ると、自然の法則というか、一つの世界観です。

ますますかっこいいーーー

ということで、畑借りました。借りた時期が10月に入っていましたので、天地返し(土を掘り起こしてお日さまにさらす)は機械でやってもらい。畝(うね)づくりから始めます。畝って、畑にある丘みたいなやつです。その丘に種を植えていきます。鍬で土をすくって、その隣に畝をつくっていくのですが、面白いです。砂場で砂山をつくる楽しさに似ています。

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この土に触れる感覚って、なんか新鮮であり、懐かしいんです。土を掘って起こすという単純作業なんですが、

嫌なことや悩みなどを忘れることができます。

やはり集中してるからなんでしょうね。そして、

リラックス効果もあります。

こうして思うと、土を耕し、作物を育てるのは人間の本能なのかもしれません。日々、本能から離れた営みを送っていたことに反省します。そして畝も畑それぞれつくる人によって違います。なんかますます人間っぽい。

もう少しこの本能にひたっていたいのですが、時間がありません。種は植える時期が決まっています。時期を逃すと種を植えても育ちません。大急ぎで種をまきます。

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畝に筋をつくります。筋に種をまいていく筋まきです。

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これはほうれん草の種です。恥ずかしながら初めて見ました。

白菜とキャベツも植えたいのですが、これは少しショートカットして苗から植えました。

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これから何するわけでもないのですが、どんな野菜が育つか楽しみです。水もやらないので、ただ、見守るだけです。引き続きレポートしていきたいと思います。

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