1玉1,000円の柑橘類、魅惑のせとか。

広島の贈答品といえば、牡蠣だったんです。以前までは。県外の人に贈ると「大粒!」なんて驚かれるものですから、ついつい贈る側としては嬉しくなります。 ただ、ここ数年、私の贈答品は牡蠣ではなく大玉の「せとか」です。 せとかは柑橘類です。実は広島は柑橘類の栽培が昔から盛んです。それもそのはず、瀬戸内海を挟んでお向かいの愛媛県はみかんの収穫量が全国2位です。柑橘類の栽培に適さないはずはありません。せとかに関しては、やはり愛媛県が生産量の7割を占めているので、愛媛県産が多いのですが、広島県産もたまにあります。広島のフルーツ屋さんに行けば、愛媛県産も広島県産も分け隔てなく置いてあるので、この際は大目に見てください。

せとか玉

みかんではなくネーブルとの比較です。

さて、せとかですが、上記のような感じでみかんよりははるかに玉が大きいです。せとかについての説明は、以下の農研機構さんの説明を参照ください。

「せとか」は「清見」に「アンコール」を交配して得ていた個体に、さらに1984年に「マーコット」を交配して作りました。 品質や栽培性などの調査を繰り返し、2001年に品種登録されたカンキツです。果実は250g程度、糖度は13度程度で食味良好です。果皮は橙色から濃橙色で、外観は極めて美麗です。剥皮性は比較的良く、食べ頃は2月です。 「http://www.naro.affrc.go.jp/fruit/itiosi/2014/050747.html」から引用

関東では産地がないのであまり知られていないのですが、西日本では結構、柑橘類の中でも知名度があがってきています。しかも、品種ができたてのころはデパートのフルーツコーナーに行けば、贈答用として1玉1000円などといった価格で売られていることもありました。最近は、生産量も増えたようで価格も崩れてきましたが、やはり玉の大きな、見栄えがよく、糖度の高いものは贈答品として高い価格がつけられます。 そして、せとかの最大の特徴は薄い皮に、あまい果実です。

せとか

ゼリーではなく、果肉です。

こんな感じでカットして食べると、見た目の色も鮮やかですし、中身はまるでゼリーのような味わいでありながらも、果肉感がたっぷりあります。一時皮をむくのが面倒くさいと家庭みかんの消費量が落ちたことがありますが、せとかに関しては、皮をむいてこそ(カッティングしてこそ)食べるべき柑橘類です。多少面倒ではありますが、このオレンジ色に出会えるなら、それくらいの手間暇は惜しんでも食べたいと思わせる果物です。最近は、関東でも売られるようになっています。やはり増産されているので、あたりはずれも出てきているのは確かです。ただ、なかには柑橘の概念を覆すくらいのせとかがあるはずです。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加