作画: 濱 美由紀
出版社: 小学館
発行日: 2015年12月07日
対象:3歳~
東京駅を使うのは、通勤か出張。だから東京駅をしっかり観光する、味わうことはありません。歴史的建造物であることは間違いありません。辰野金吾の設計で日本史の教科書にも出ていることも知っています。それでも、やはり東京駅を観光するためにわざわざ東京駅には来ません。そんな丸の内界隈で働く忙しいビジネスパーソンの方にこそ(ちなみに私は丸の内で働いていません)、読んでほしいのが今回の東京駅(正確に言えば、読んであげてください)。忙しくて、東京駅をじっくり見学できないのはよくわかりますが、せめて絵本で東京駅の良さ、というかすごさを知ってもらいたいです。
絵本を開くと、まずは東京駅の駅舎について。そしてあまりなじみのない東京ステーションホテルについても情報を得ることができます。ちなみに丸の内南口には天井に干支のうきぼりがあるのです。知ってました?
中央線の駅のホームまでの長いエスカレーターは16メートル。そして、東京駅ならではのゼロポスト。東京駅が起点になって距離と運賃が決まるそうです。このゼロポストすべての東京駅の路線にあるので、ゼロスポットを探して見比べても面白い研究テーマになるはずです。
http://guide.travel.co.jp/article/10634/の記事より
子どもに人気の新幹線では「奇跡の7分間」といわれている。JR東日本テクノハートTESSEIの清掃スタッフの仕事ぶりを見事に描いています。これぞプロの仕事。絵本で見てもその手際の良さやスピード感は十分に伝わってきます。あと、東京駅といえば駅弁。駅弁も実際のサイズのものが描かれていて、食感以外はすべて伝わってきます。
そんな東京駅を二人のかわいらしい雷ちゃんたちが案内してくれます。
いやー、何が言いたいかって、東京駅だけで観光、完結するじゃないですか。以下私の考えた東京駅観光コースです。
- 東京駅に着く。東京駅の正面玄関に行き、駅舎を見学する
- 東京ステーションホテルの虎屋カフェで一休み
- 駅の構内を歩く28ものホームに降りて、さまざまな電車を見る
- 今度は入場券だけ買って新幹線を見る。駅弁を買う、そしてTSSEIの掃除を見る(解説かなんかつけて)
- そして、そのまま駅を後にして二重橋に向かって歩き、丸の内のオフィスを見学して、和田倉噴水公園で駅弁を食べる。お弁当箱は持ち帰りましょう
これだけでも半日コースの観光スポットになります。そして、外国人向けにもおすすめの観光スポットになるはずです。観光資源は自分の足元に意外とたくさんあるよい例です。
これが虎屋カフェ。実は打ち合わせにも最適。
和田倉噴水公園 posted by (C)さちどん(体調ちょっと不良中)