ピッキーとポッキー、妻の子どものころから読み続けられた絵本です。そのため、わが家の本はかなりの古書になっています。
「ピッキーとポッキー」作: あらしやまこうざぶろう 絵: 安西 水丸(福音館書店)
対象年齢:3歳~、ジャンル:シリーズ本、うさぎ本
各サイトのレビューを見ても
「懐かしい」
「姪っ子にプレゼントした」
「娘にも読んでやりたい」
うちと同じように親子代々読み継がれている絵本です。
私がこの本を初めて読んだのは大人になってですが、作者の名前を見てびっくり。
嵐山光三郎さん!?
以前の私の上司から一冊の本を紹介されたことがありました。それが偶然にも嵐山光三郎さんの本。
まずは会社を辞めるべし
老いては色欲にしたがえ
バクチは人生の教科書
など、おじさんが不良になるための教えをまとめた本でした。当時、30代の私も笑いながら読みながら、「現実には無理だよね、好きなこと言ってらぁ~」なんて思って読んでいました。その作者が、なんと、こんなかわいらしい絵本を書いてたなんて(絵は安西水丸さんです)!驚きです。しかも子どもは結構この絵本を興味深々で聞いて、ストーリーを覚えるほど愛着をもっています。
さて、さすがに絵本を読みながら、
教育上、良くないことが何かあるんじゃないか?
とうがった見方で読んだの絵本もこの本が初めてです。なんせ「不良中年」の作者ですから。
ただ、懐疑的に読んでも、よくできていると思いました。この絵本は地図の概念が分かります。しかもスタートからゴールまでの道筋や立ち位置が明確に分かるようになっています。加えて、草木(花)のこと、それをつかって工作ができるなど、実に多くのことが学べます。疑ってごめんなさい、嵐山光三郎さん。
そういえば、私も「「不良中年」は楽しい」を読みなおさなければいけない年齢になりました。絵本のようなものを書くには、さまざまな経験や教養を積んで、懐の深さみたいなものも必要であることが、この絵本を読んでよく分かりました。多少、横道にそれたり、レールから外れたりする人の方が余裕があって面白いです。だから、不良中年であり、遊びがあるから絵本も書けるということですね。