きらいじゃないです。この画風。
作: 工藤 ノリコ
出版社: 白泉社
対象:3歳から
発行日: 2012年11月15日
どこかで見たことのある絵です。んんん、すごく馴染みがあるというか・・・思い出しました!こちらです。
漫 画太郎先生です(漫☆画太郎とも)。昔、先生のエログロナンセンスの世界に惹きつけられました。というか少年ジャンプに連載されていた「珍遊記」はこれを連載していいのか?と思ったほど過激でした。過激と言うのは描写というよりもストーリーの訳の分からなさです。
さて、漫 画太郎先生のような、ぶっ飛び具合をこちらの絵本も期待できるでしょうか。
ノラネコぐんだんがイヌのパン屋に忍び込み、パンをつくります。
小麦粉をこねて、塩、砂糖、牛乳を入れて、膨らまし粉を入れて…この本、なんと!
パンの作り方が学べます!
実はパン屋さんをやってみたい(パン屋さんになりたかった)という人は意外と多いのです。でも、なかなかパン屋さんで働くことも、ましてやパン屋さんに備わっている本格的な窯焼きなどに触れることはありません。以前、商店街の活性化のプロジェクトにかかわったときに、夜にパン屋をパンに興味がある人たちに貸し出して、パン教室を開いたらどうか?なんていうアイデアが出ました。実はこのアイデア結構イケると思いましたが、安全性の面とパン屋さんも朝早いのに夜遅くまで働けないということで、残念ながらぽしゃったことがあります。
パン屋を貸す、というのはビジネスです。パン屋の窯も見る人からみれば憧れです。
絵本の中では、結局、パン屋はパンを膨らましすぎて破裂してしまい、ノラネコたちは不幸中の幸いにできた大きなパンを販売することになり、その後壊れたパン屋を立て直すことになります。このあたりのオチが漫 画太郎先生に似ています。でも、
因果応報もこの本は教えてくれます。
だから、悪いことをしながらも支持されるノラネコのキャラクターたちです。笑いながらも、学ぶエッセンスがちりばめられている本だと思います。MOE絵本屋さん大賞2013、第4位の絵本です。