面倒くさいことをするのがキャンプの醍醐味です。

キャンプに来てます。

今回のキャンプでは燻製つくってます。ベーコンとか、卵とか、チーズの燻製です。煙が出てくるように煙突立てて、そして煙がたまる状態の空間をつくり、そのなかに網を敷き、材料を乗せて燻すわけです。もちろん香りがつくように桜の木のチップとか燃やすわけですよ。時間かかります。準備と調理に1時間半はかかります。もちろん燻すために、うちわでパタパタ煙をあおぎます。

ようやくできた!でも、食べるのは一瞬です。ビールなんか出したら、燻製はすぐになくなります。燻製チーズとビールは最高の組み合わせです。

腹ごなしが済んだら、寝床をつくます。テントを立てます。自動ワンタッチなんてもんじゃありません。一本ずつ梁をつくって、テントの完成です。Snowpeakのテントは実に細部に行き届いた設計がなされています。入り口を開けっ放しになんかしておくと虫が入ってきます。

夜は夜で5月であればとても冷えます。なんと5月で7℃です。寝袋にくるまっても寝れたもんじゃありません。

フリースを着て寝ます。それでも寒くて目が覚めます。

仕方ないので、雨具を着て寝ます。1枚でも2枚でも羽織って寝た方があたたかいです。

朝起きれば、今度はいきなり火おこしです。朝露でまきが湿気ていていて火がつかないので、よく燃えそうな枝をかき集めます。乾燥していないので、しばらく待たなくてはいけません。そしてやっとのこと火が付きます。ようやく朝食にありつけるわけです。

さて、何が言いたいかというと、

キャンプは面倒くさいもんなんです。手間をかけて手間をかけて、そしてほんの束の間を楽しむというレジャーです。

キャンプでやってることといえば、ほとんど飯づくりの仕込みか準備です。

なぜ、そんなことをやるかというと、やはり世の中便利になりすぎているからです。あえて、私たちは不便を味わう、あるいは面倒くさいことを好んでやる。そんな習性が残っているのです。

人間が人間を取り戻せるのは、何も自然に囲まれているからではありません。

非文明のなかにいて、面倒くさいことをやるからです。

そもそも、たいてい人間のやることは面倒くさいのです。人間関係にしろ、考えることにせよ、本質的には面倒くさい。それを節約しては、人間は退化してしまうのではないでしょうか。そんなことを気づかせてくれるためにキャンプはあるのだと思います。

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