不動産神話が崩れる、1階路面店舗にいつまで高額テナント料を払うのか。

美容室を変えてみました。これまでいろんなところでカットをしてきましたが、行きつけの美容室を探してみることにしました。なんか、髪について相談したいんですよ。また、長く自分の髪を見てもらってアドバイスが欲しいんです。

ということでネットで検索、「地名、美容室、メンズ」と入れると、「メンズカジュアルが得意なサロン」と出てきます。リクルートや楽天が美容室のプラットフォームサイトを持っています。数ある美容室のなかからこれだけ絞り込んでくれるのはありがたいです。次のフィルターは店舗の雰囲気です。分かります?女性にうけそうな美容室ではなく、男性も気軽に入れるような美容室、そんな店舗の写真を探します。そして最後が口コミです。口コミ評価がないところは外して、ちゃんと口コミがあって、かつ評価が高いところ。ちょうどよいところがありました。予約します。

さて、地図にしたがいお店に行くと繁華街。しかもテナントに飲み屋さんが入っているビルです。こんなところに美容室あったけ?と思ったら看板が出ていました。なんと3階です。分かりにくい。

エレベータで3階に到着して、扉が開くと、なんと外国人ダンサーのいるパブ。そして奥には台湾式マッサージ。なんでこんなところに美容室があるの?とこの時点でかなり疑いの眼になります。構わず進んでいくと、お店がありました。中をのぞくと結構お洒落でかっこいい内装です。

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(写真はすすきの繁華街で実際の場所とは異なります。イメージとしてはこんなビルに入っている感じです)

カットがはじまります。もちろん私の興味は「いつからここで営業して、なぜこの場所なのか?」ということです。

初めてのお客様は紹介を除いて、ネットで探していらっしゃいます。ネットで検索されればお店に来ていただけるので、それであれば高い家賃を払って、1階路面店舗にこだわる必要はありません。もちろん、初めてのお客様はお店の場所がわかるとびっくりされます。でも、駅から近いですし、夜遅くまでやっているので、平日は会社帰りの男性のお客様が多いですよ。

私もそうですが、今や美容室を探すのはネットなんですよね。ぶらりとお店の前を通りかかったので、なんてお客さんは少なくなっています。みんな事前に情報収集をしてきます。それであれば集客で大事なのはお店のロケーションよりも、いかにネットで検索をされ、ネットで選ばれる店舗になるということです。そして、一度来たお客様にリピートしてもらえばよいわけです。テナント料という固定費を落とした経営ができます。また、ロケーションには抵抗をおぼえながらも、いざ来てみると意外と綺麗で接客も良いということになれば、そのギャップだけお店が引き立ちます。そこまで計算したかどうかわかりませんが、うまいことやっていると印象を受けました。また、男性客だけでなく、女性客もしっかりと来ているのが男性客から見ても安心できる点です。女性がなぜリピートするのか聞いてみたい気がしますが、やはりサービス内容に満足できるのでしょう。

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(写真は自由が丘です。路面に面した1階といえばこんな通りにある店舗ですね)

店舗の経営の要素として、サービス×ロケーションが変わり、サービス×SEOになっていることがよく分かりました。

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