先輩の話を聞くということ。

春です。春といえばお別れの季節です。

この春、一人の先輩が会社を卒業されます。先輩とはそんなに親しい間柄ではなかったのですが、数年間一緒に働かせていただきました。

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時折するどい指摘や人間の見方など大変、勉強させていただきました。

周りにこそ慕われたり、好かれたりする方では決してありませんでしたが、プライドも高く、決して自分の非を認めない姿勢は真似したいような、真似したくないような感じでした。

そして先輩が通った後は、なぜか仕事が増えていく、そんな余計なことをして、周りから厄介がられていましたが、なぜだか私は憎めませんでした。

「だって、あのひとなんだから仕方がないかな」と思わる役得の人いるじゃないですか、そのタイプの方です。

ゴーイング・マイ・ウエイの姿は、本当に人のことをに気にしている様子など微塵も見せませんでした。ある意味、大物です。

さて、そんな先輩が私のところによって来て、何やら話をされていきました。

僕はね・・・・

と自分のことを語り始めました。

ちょっと自慢も入っていました。 でも、必ず教訓とか、あるはず・・・

と聞いていましたが、特にありませんでした。やっぱりか。

単なる井戸端話でした。

先輩は何かしたいものはないんだろうか?

何かやり残したものはないのだろうか?

30年以上の歳月をどのように過ごしたのだろうか?

そんなことはまったく語ってくれませんでしたが、せめて、私が先輩くらいの年になったときはそのようなことを後輩に語って会社を去りたいと思わせてくれました。

そんなことを思わせてくれてありがとう、先輩。

そして、もうあの毒舌や皮肉を聞けないと思うとなんだか寂しいです。

そういえば、最近、先輩の話すのを避けてたような気がします。だってネガティブなんですもん。

自分に余裕がなかったんですね。

自分のことしかしゃべっていない先輩に触れて、なんだか自分を見つめなおすことができました。

あと、数日仲良くやりたいものです。

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