待って育てるは昭和の概念?

たとえば、部下でも子どもでもいいんですが、人を育てるときに待たなくなったと思いません?

最近は多様な人材が増えているので、姿勢としはむしろ、相手を受け入れるとか言われてるんですけど、相手を受け入れることと待つことは違います。

多少の失敗も目をつむって、次まで待とう!なんていうのがなくなったように思えてなりません。

そうです。待たないんです。次の機会まで待たずに、ダメならとっととやめちゃうんです。「諦めるのはやっ!」みたいな。

ひとえに失敗の寛容性や時間的な余裕の無さがその原因です。昔よく見ていたテレビ番組で「スクールウォーズ」なんてありました。高校教師が不良生徒たちに何をされても待つことで更生させていくんです。

今なら、待ちませんよね。はいそれまでと見切ってしまいます。

ビジネスでも成功しなければ次の人にチャンスがまわります。代わりがいるんですよ。

待たなくなることで何が起こるか、待つ時間の忍耐に耐えれない、あるいはその待つことによる相手とのもやもやの時間に耐えれない。

つまり待てない人間というのは、弱くなっているんです。

世の中はすぐに成果が出てくる傾向にあります。検索すれば欲しい情報を瞬時に得られる時代です。簡単な情報であればなおさらのこと。

現代人が耐えきれなくなった「待つ」という概念をビジネスに入れても面白いと思っていたら、

待たせることで希少価値を出している会社がありました。山形のスリッパメーカー阿部産業さんです。袴地仕立てのスリッパ、18,000円からです。職人さんが手仕事でつくっているので、注文して数ヶ月待ちになることもあるそうです。もちろんamazonでポチもできません。このポチなんてやってるようじゃ、待つビジネスなんてできません。

スリッパ

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