ボランティアやプロボノのススメ。

自分の仕事以外に、非営利団体などでボランティアやプロボノをしてみると学べるべきことがたくさある。特に民間企業(営利法人)などで働く人にとってみればその効果は大きい。以前のエントリーでも効果については書いたが、今日は別の角度から効果を紹介したい。

1.自分のスキルの棚卸しができる

棚卸すだけではなく保有スキル、潜在スキルの確認につながる。つまり自分の何のスキルがその団体にとって役立つのかが分かる。当然、団体が異なれば役に立つもの、立たないものが違ってくるわけで、その度にスキルの有用性や変化対応性を確認することができる。そして、意外と自分でも役に立つと思わなかったようなものが、意外と役に立ったりすることが分かってこれが面白いのだ。

2.「ありがとう」が嬉しい

特段、別にスキルなど持たなくても、団体は人手が足りないことが多い。どんな仕事でも買って出てくれればうれしいものだ。手紙を書くとか、メールを書くとか、郵送するとか、取るに足らないことでも実は手伝ってくれる人がいると団体にとっては非常にありがたい。その時にかけられる感謝の言葉は、やはり手伝う人の原動力になる。

3.関係がフラット(対等)

組織ではあるが、民間企業のように階層構造までになっていない。そして、どんな人でも分け隔てなく活動に参加できることが多い。他者に対しても自由にアイデアや意見を発言できる。逆に言えば、メンバー同士でしがらみがあるわけではないので、自分から仕事を買って出たり主体的な行動ができる。組織にいては、上下の関係にしばられる若手社員などがなかなかこのような行動をとるのは難しい。

4.組織(チーム)の問題点が分かる

リーダーはいるが、なかなか指揮命令系統が明確になっているわけではない。その中でメンバーに明確な役割やミッションが与えられるわけではない。そこで結構フラストレーションを抱えることもあるが、実はこれ組織やチームがうまく機能するためには何が必要で、何をしてはならないのか、といった組織運営の本質を考えるうえでも役に立つ。

5.自分の組織の良い面と悪い面がわかる

4の続きだが、違う組織でうまくいかなければ、それを自分の組織を運営するときの教訓にすればよい。また、自分の組織でうまくいっていることがあれば違う組織で試してみればいい。そうすることで意外と組織運営のノウハウの発見につながる。もちろん、それを通じて自分の所属する組織の良い面と悪い面の両面が見つかる。

6.世界が広がる

違う組織に所属するとそこで出会うメンバーや仕事とは全く異なる。また、その世界での縄張り争いや立ち位置など、外から見るだけではまったくわからない内側の事情を知ることができる。自分の知らない世界を垣間見ることができるし、意外とどこの業界、組織も似たようなもんなんだ、ということが分かる。

正直、人間が集まるのだ。良いことばかりではなく、葛藤や対立もある。不平不満もある。そんなことを違うフィールドで経験すると、実は「あー、どこも一緒なんだ」ということが分かり、今の組織に不満があってももう少しやってみようと思わせるのも、本当の効果かもしれない。

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