箱根駅伝優勝チームのつくりかた。

青山学院陸上部 原晋監督の講演を聴いてきました。聴衆にビジネスマンが多かったせいか、チームづくりと組織(会社)を重ねて話していただけました。

原監督が青山学院陸上部を箱根駅伝優勝に導いた栄光の軌跡はこちらの本にあります。原監督、箱根駅伝2連覇を成し遂げ、露出が目立っているので、いろんなところから情報を集めることができます。

講演の中でビジネスでも使えると思ったのが、人を活かすための方程式。

能力×熱意×方向性

選手の能力が高いだけではだめで、やる気や熱意もないと選手は成長しない。しかもそれを良い方向性を導くこと、といったお話をされていました。

確かにそうなんですよ、能力や熱意はあっても、それが変な方向、間違った方向へ向けられれば、それは選手としては能力を発揮したとはいえないわけです。方向性を示すのはやはり指導者である監督です。正確に言うと、指導者は能力と熱意を引き出し、方向性を示さなければならりません。原監督はチームの指導者として選手を強くするだけでなく、方向性を示したということなんですよね。

そしてもっとも共感したのが、原監督はご自身が培ってきたビジネスの方法をチーム作りにも使いました。そのセオリーが、

業界の核となる部分を徹底させる。長距離では規則正しい生活。

業界なんて言葉を使うのが、さすが元ビジネスマンです。業界にはルールや常識、暗黙の成功裡(せいこうり)があります。それをいち早くつかみ、新人に教えていくのが管理者のすべきことです。原監督は駅伝業界で結果を出すには、規則正しい生活が必要とつかんだわけです。

朝は5時に起きる、夜は門限も決めて10時に寝る。朝食は毎日食べる。清掃は誰もが分担をして上級生下級生分け隔てなく行う。言うなれば組織人として、チームのメンバーとして、スポーツ選手として、当たり前のことです。原監督も言われていましたが、

当たり前のことを当たり前に指導するのが難しい。

自分にとっての当たり前と他人にとっての当たり前は違います。それが違う場合は、他人にその当たり前を納得するまで説明しなくてはなりません。そして、当たり前を自分ができているとは限らないということです。そこに指導の落とし穴があります。そうなると自分の生活を戒めなくてはなりません。この「当たり前」を設定してしまうと、他人にも自分にも厳しさが要求されるのです。なんか、修行です。

駅伝を見ていると、前日に熱を出したり、調整不足で体調が万全でなかったりする選手がいて、「なんで大事なレースの前にそんな体調になるの?」と思うことがあります。やはり、その原因も当たり前のことができていない、それはたるんでるとか非難めいたことではなく、レースの重圧から、当たり前が保てなかったことも影響しています。そういう意味では当たり前とは自分に降りかかるすべてものの打ち克つ精神力と体力がいるのです。実は難易度が高い当たり前の取り組み。まさに納得の講演でした。

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