仕事旅行社で旅行してきました(2)。

仕事旅行社さんの旅、午後からは体験です。今回は仕事旅行社の旅行(プログラム)を企画します。同じ企画の仕事をしている私にとって、他社の企画が体験できるなんて嬉しい限りです。

まず、企画の情報収集として、渋谷ヒカリエのd47 Design Travel Storeに向かいます。

d47 MUSEUMに併設するショップ。47都道府県の日本のクラフトや物産を、つくり手自身とその想いを紹介しながら販売します。
日本中のデザイン情報が集まる場所を目指します。(ヒカリエホームページから)

なるほど47都道府県の名産品や工芸品が集まっています。仕事体験という観点からいくと、これらのものをつくっている名匠に弟子入りするなんていうのも可能性としてはありです。

何かヒントになりそうなものをみつけて、写真を撮っていきます。

和紙でつくったケースです

和紙でつくったケースです

弘前こぎん刺し

弘前こぎん刺し

京都の箸がなんだか良さそう。

京都の竹箸がなんだか良さそう。

  1. 自分がピンときたもの、私の場合は「箸」に焦点を絞ります。
  2. 「箸をそのままつくるのも芸がないな~」と思いつつ、今度は箸にまつわる周辺情報をリサーチします。箸にまつわると言えば「食」ですよね。京都の箸ですから京都の食事を調べ、そういえば「京都と東京の食事とどこが違うんだ?たとえばおせちとかで何か違いでないかな~」とか周辺情報をどんどん広げていきます。
  3. 最後には、実は自分は正しい箸の持ち方ができない、と自分の体験に落とし込んだりします。

よくよく考えれば、このプロセスはほとんど自分が企画を考えるときと同じものを歩んでいるんです。仕事が変わっても本当に考え方自体は変わるもんじゃないことがよく分かります。

そして、いざ仕事旅行のプロからプログラムにするにあたってホスト(旅先の受け入れ先)に向いているもの、そうでないもののポイントを聞きます。たとえばやってみたいけど、体験の要素が少ない仕事とかは厳しいですよね。企画をつくって発表とフィードバックがあります。私の場合、新しい企画を考えて他者に話すとき本当にモチベーションが高まります。今回の旅行で、そんな自分自身のやりがいなんてことにも気づくことができました。

さて、仕事旅行者さんのサービスですが、やはり単なる職業体験ではなく、日常から離れて非日常を経験する「旅」そのものなのです。
違う会社、あるいは違う職業の方の仕事のやり方、進め方、考え方を見る、聞く、そして体験する。それを自分の仕事のそれとすり合わせることによって、衝撃、驚き、発見、ひらめき、そして違和感など自分の中でさまざまなことが起こります。
私の場合は、自分の企画の仕事に活かせるもの、また仕事でご一緒になる起業家の立場が分かるなどたくさん得るものがありました。それは間違いなく、自分の組織にいたのでは得ることができないものです。
仕事旅行社さんの提供されている多くの旅は、長年組織で働く人にこそおすすめの旅です。自分の組織を離れて、他の組織に属する、違う組織の人と出会う(このようなことを「越境」と言います)ことに新たな発見や気づきがあり、実はそれは自分自身を見つめなおすことに他ならないのです。

五反田の旅、近場ながら収穫は多かったです。仕事旅行社のみなさん、ありがとうございました。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加