モノの価値が分かるためにはお金を遣う。

以前、読んだ本で「カネ遣いという教養」という本がありました。

金遣いという教養この筆者の藤原さん自分がはまってしまうと、本のタイトル通り、ここぞとばかりそのものにカネを投入します。カメラに、骨董品に、オーディオに、そのカネの使いっぷりは読んでいて晴れ晴れとします。でも、この藤原さんの主張は「自分はカネ遣いが荒い」「お金持ちだ」ということではなく。モノには価格相応の価値がある。その価値がわかるためには実際に自分で使ってみなければダメ、自腹で体験してみなければわからない、ということだったと思います。

さて、私も現在ダウンジャケットを探しています。最初はアウトドアショップでそれなりの防寒機能があるものを購入しようと思っていましたが、試着すると「なんか違う」。そしていろんなお店でこだわっていろいろ試着してみました。

デュベチカ

DUVETICAだけは手にとって、実際に来てみたほうがいい。さすがに着てもないのに買えない。

モンクレール、カナダグースなどダウンの有名メーカーのものを試着させてもらいました。またいろいろお店をまわるうちに、最近ではデュベティカというブランドが流行っていることが分かりました。もちろんデュベティカも試着しました。いずれにしろ金額にしてアウトドアショップのダウンの3~5倍の価格です。高いだけに着てみるとやはり違うのです。何が違うのか、言葉にすると難しいのですが、3万円のダウンよりも12万円のダウンの方が着心地が全然違うのです。この12万円のダウンの着心地を知っておくのと知らないのでは、今後買い物をするときに自分で基準をつくれないと思いました。

やはり、“それなり”のものには、それなりの価格がついています。それなりの価値が分かるのでその対価を支払うのです。やはり、それなりを分かるには自分で体験してみるしかないのです。

それは残念ながらネットショッピングではできないことです。「あー、これいいな」というのは視覚的なものと、触覚的なものはいいが異なります。触覚はやはり体験の世界でしかできないことです。そして、当然体験するにはカネを支払わなくてはいけません。だから、「カネ遣いという教養」の藤原さんの主張にもうなずけるのです。

ちなみに試着はタダです。加えて、モノの価値を感じる体験もできます。その価値がわかったうえで自分が納得すれば購入に至ります。残念ながら、私はそれなりが分かっても買えません。私にとって価格も重要な基準です。それなりのもので、価格は安いもの。そうなってくると選択肢はぐっとせばまってきます。俗にいうお宝ですとか、掘り出し物発見です。買い物の難易度はぐっと高まってきますが、楽しさも高まります。結局、それなりのものが分かるということは、それなりのものに自分が手が出せるのか、出せないのか身の丈が分かるということです。

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