子どもたちと一緒に遊びました。うちの子だけでなく、友だちも一緒でした。子どもたちの年齢はみんな異なり、上から6歳、5歳、4歳と1歳ずつ年齢差があります。
原っぱしかないので、鬼ごっこをします。誰にでも分かり、誰もが参加できる遊びです。
鬼ごっこで遊んでいると、最初はキャッキャといって走り回っていた子どもたちも、だんだんとマンネリ化してきます。鬼が固定化されてきたからです。
それは同じ走力の子どもたちが遊べば、鬼の交代が均等になされるのですが、走力に差がある場合、特定の子どもばかりが鬼をすることになります。当たり前ですが、鬼ごっこが面白いのは鬼の交代があるからです。
今回は4歳のうちの子です。
別にうちの子だからといって贔屓したわけではないのですが、あまりにも鬼が代わらないので、半歩鬼を提案しました。
これぜひやってみてもらいたいのですが、図のように足の裏の長さ半分しか進めないようにします。いくら速く逃げようと(追いかけようと)しても半歩しか進めないので、スピードは落ちます。競歩なんかの比ではないくらい落ちます。
スピードが平等になるのです。
走り回りたい子どもたちには半歩鬼がかなり窮屈だったようで、元のように走り回ることを提案されます。
それでは平等の速度にすればどうすればいいかと考えて、うちの子どもより速く走ったら、その時点で鬼交代というルールを提案しました。
6歳、5歳の子どもたちはそれを受け入れてくれましたが、うちの子は「もう、やらない!」と激怒して、二度と走ろうとはしませんでした。
なぜ、怒りだしたのかよく分からず、他の子どもたちがうちの子をなだめていました。本人に理由を聞いても的を射たことを言いません。そもそも4歳児に理由を言わせるのは至難の業です。
こうして文章に書きながら、その時の様子を思い出すとよく分かったのですが、
私は「うちの子より、速く走ったら鬼交代」と言ったのです。
うちの子どもはそれに反応したのです。自分より速く走れない、ということは、自分が一番遅いと見なされている。そう捉えたのでしょう。
子どもたちは大人の何気ない言葉にその意図を読み取ります。
そして頑なに拒否をしたり、ダダをこねたりします。
子どもにかける言葉も、子どもの意識に届いているんだと大いに反省した一日でした。
子どもの意識に働きかける方法として、野口晴哉先生の本は、子どもの状態の見方、それに応じた働きかけ方は参考になります。
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