新しいアイデアは制約条件のなかから生まれる。

IMG_3359

ランチはステーキ丼でした。

でも、立ち食いです

だからといって安くはなく、900円台のランチです。お店の雰囲気もせわしなさもなく、和のテイストで落ち着きがあります。

先日オープンした中目黒新スポット、中目黒高架下の鉄板焼 芯に行ってきました。鉄板焼×立ち飲みという組み合わせは斬新です。

高架下で営業をしているので、店舗面積もあまりとれません。芯もおそらく、5坪、6坪の広さです。そんなところに、従来の鉄板焼屋さんのようにテーブルとイスを準備して、テーブルの上に焼き機があるなんてやってると何席もうけられることか。また、各テーブルで鉄板焼きをしているととてもではないですが、回転しません。そうなるとやはり厨房でいっきに焼いて、焼き物をお客さんに提供する、そういうオペレーションしかありません。

そして、椅子をなくして立ち飲みにしてしまえば、スペースもとらない、回転率も高い、一石二鳥です。新しいアイデアというのは既存のものの組み合わせです。鉄板焼と立ち飲みがまさにそうです。組み合わせればいいというものではなく、やはり制約条件の中で「何とかしよう」という思いがなければ、新しいアイデアもうまくいきません。

今回は店舗においては重視すべき店舗面積に制約がかかってしまったため、必死でこのような形態のお店を思いつかれたのでしょう。

今年の私のビジネス書ベスト「生産性」でも、同様のことを言われていました。人は制限が大きければ大きいほど、リスクをとり、生産性を上げるために根本的に何かを変えようとします。そしてそれがイノベーションをもたらします。

ちなみにこれがフレンチ、和食でもいけるかというと、そうとはいえません。なぜかというと、それらは仕込みや加工が多く、調理に時間がかかって立ち飲みには不向きです。焼き物はやはり調理が早いのです。この特性をとらえての形態です。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加