「サバイバル登山家」服部文祥さんのトーク会に参加しました。

「サバイバル登山入門」。山の歩き方、火の起こし方だけでなく狩猟の仕方まで紹介されています。しかも狩猟はシカ、ヘビ、イワナ、カエルなどがあり、解体写真まで載せてあり、食べれる部位とそうでない部位が解説されたりして、実に生々しいです。「奇書ではあるが、良書でもある」と書評ではよくわからない評価が並んでいます。 その筆者の服部文祥さん、刃物と米と調味料などの必要最低限のものを持って山に入って自給自足の登山を提唱するサバイバル登山家としても有名です。その服部さんのトーク会があるというので行ってきました。行くしかないです。

湘南T-Site主催

湘南T-Site主催

まずは2014年の獲物ということで、シカをはじめキツネまで紹介されていました。動物が解体されているところは、あまり見慣れていないので正直目をそむけたくもなります。次に、なぜサバイバル登山を始めたかという服部さんの動機などお話いただきます。このあたりは服部さんの著書にも書いてあるので、ぜひ興味のある人は読んでみてください。そして、サバイバル登山で得た知恵や経験などを惜しみなく紹介していただけました。「刃物は研ぎ石とセットでもっていく」「ウシガエルはジューシー」とか。

イワナをさばく

イワナをさばく

最後は狩猟の話がメインでしたが、

自分が生きるために他の生物を殺す

確かにそうだと思いました。私たちが普段食べているモノはほとんどが生き物です。殺す、解体する、処理するプロセスが入っていないからそう感じないのです。

獲物にぶつかっていくのではなく、寄り添っていく

私は狩猟の経験がないので、分かりませんが、獲るものと獲られるものの関係の境地を現しているようなセリフです。力任せではダメということで、獲物になりきることが必要ということです。相手の気持ちが分からないハンターに獲物はとれないようです。

鹿は自分の力だけで山の中で生きている。鹿ってカッコいい。

確かにそうです。人間は山の中で自分だけでは生きられません。しかし、カッコいい相手も生きるためには食べてしまいます。複雑なリスペクトです。

自分のやるべきことを自分の力でやる

最後の言葉です。それがサバイバル登山にも通じるということです。深いです・・・。私は日々どれだけ自分のやることを自分でできているかと考えてしまいました。なんだか、登山の話ではなく、殺生の話から得た服部さんの経験にもとづいた教えでしたが、途中から仏教の講和を聞いているような気分でした。

服部文祥5

服部さんが獲ったシカの頭と刃物

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