仙台に行ってきました。仕事帰りに伊達美味マーケットを見つけました。
商店街の真ん中で宮城をはじめとした東北の野菜、海の幸、パンなどがマルシェで販売されています。夕方の閉店間際ですが、結構にぎわっています。私もおみやげになるものを探していたところ、山形のさくらんぼを売っていました。「試食をどうぞ」と気さくにお店の方が話しかけてきます。差し出されたさくらんぼ。熟れた赤色です。
食べてみると、「さくらんぼって、こんなに甘いんだ!」もう感動レベルです。 そうなると流れとして、「じゃあ買おうかな」と思います。でも商品の中には試食で食べた真っ赤なさくらんぼはなく、黄色がかかっています。
どうやら試食の段階で最上級のものを出してきたようです。 おいしい!と思わせて、すぐに商品を購入させる、そのために見込み顧客にもっとも上等なものを食べてもらう・・・かなりのやり手です。そこで、試食と同じ品質のものはないかたずねたところ、「これは糖度は落ちますが、それでも18度くらいあります」。でも、試食で食べたくらい甘いものが欲しいんだよなーと思っていたところ。
これ最後だから、200円引きでいいですよ。
意外と揺れます。このさくらんぼ屋さん、購買意欲をくすぐるのがかなりうまいです。そして、最後には
東京だと木箱入れると贈答用で2000円くらいするんですよ。
東京から来た私にしてみれば、東京で2000円のものが500円で買えるとなると、これもう買うしかありません。その時にはさくらんぼを手に取っていました。 以前、魚屋さんで教えてもらったことがります。試食は最上級のものを出し、実際に買ってもらうものは試食より落ちるものを出す。キャッチでひきつけてそのまま買わせる作戦です。 このサクランボ屋さんも、同じ作戦を用いています。ただ、二の矢、三の矢があったこのさくらんぼ屋さんには敬意を表します。市井のなかに商売上手な人を見ると得した気になります。よく考えれば、その人のセールストークにほだされて買うこともあるんですよね。
まさにSale is Art