キャンプで経験させたいことが詰まってる「はじめのキャンプ」

これはいい!

「はじめてのキャンプ」林 明子(福音館書店) 1984年6月発行

対象:4歳から ジャンル:児童書、キャンプ

以前、キャンプに連れて行ってから、うちの子どもキャンプにはまっています。かと言って、そんなに頻繁に連れていくこともできません。

そこで今回の本です。キャンプに出かけるまでの待ち遠し気持ち、ちゃんと1人で荷物を背負って歩く、仲間と一緒にご飯をつくる、星空をみる、そして夜中に暗闇のなか、テントを出ておしっこができるなど、小さな女の子の立場で書かれています。何が素晴らしいかというと、

ちっちゃな子どものキャンプの疑似体験(シミュレーション)ができます。

これならわざわざキャンプに行かなくても、キャンプでやるべきことが分かり、女の子(なおちゃん)の気持ちも体験できます。といっても、うちの子どもはこの絵本を読みながら、「次は一番星を見る」など、しっかりと次のキャンプに備えて目標設定をしていました。

流れ星

子どもに星空を見せてやりたい、キャンプに行く親の動機としても多いです。

また、この本は以前のエントリで書いた読み聞かせは音を大事にする「将来の学力は10歳までの「読書量」で決まる!」で紹介されていた本です。読んでみると確かに音がいい。児童書なので結構分厚いです。最初に見たとき、分量的に半分読めればいいかなと思っていましたが、

100ページ近い本がスラスラ読めます。

音が良いってこういうことなんだな、と実感できます。

そして、この本はすべて平がなで書かれています。加えて1ページあたりの文字量が適度です。子どもも絵と文字を目で追うことができます。

絵本が短いので、どうしても児童書のような長いお話になると小学校前の子どもは集中力が続きません。漢字なんかが出てくると、読めないもんだからページを飛ばしたりします。自分の興味があるテーマだと多少は集中して読むだろうと思って、この本を選んだのですが、この本は子どもの興味もさることながら、

長さへの抵抗を見事に排除しています。

それは音が良いことにも関係しているのでしょう。

大人も子どもと同じようにキャンプの楽しさに触れるような本があればいいのにと思って探していますが、なかなか出会えません。どうしてもどこに行くか、道具を何にするかという話になります。まあ、子どもを楽しませたり、そのための環境をつくるのが大人の役割なんでしょう。最近でたブルータス「キャンプ」特集を読んで私もキャンプに備えています。

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