我が家で初めて買った絵本です。しかも1冊目は読みすぎてボロボロになったので2冊買っています。
対象:赤ちゃん~
作者はイラストレーターの安西水丸さん、妻が絵が可愛いといって買ってきました。安西水丸さんと言えば、私の中ではどちらかというと漫画ガロの無機質な、でもどことなく寂しさもある感じの絵が印象的でしたから、子ども向けに絵本を描かれていたことに驚きです。
そして驚くことにこの本、なんと2ラインしかありません(赤ちゃん向けですから当たり前といえば当たり前なんです)。でも2ラインで終えるストーリーってすごくシンプルです。
「がたんごとん がたんごとん」
「のせてくださーい」
これだけです。ただ、こどもは興味深々で絵本を見て、読み聞かせを聞いてくれます。この2ラインの何が面白いのでしょう?もちろん、相手は赤ちゃんなのでその理由は分かりません。ただ、大人なりに推測を働かせると、電車にフォークやスプーン、りんご、ねこが乗ってきて、仲間が増えていきます。それが楽しいんではないのでしょうか。そして、電車は去っていきます。その電車の後ろ姿にどこか寂しさがあるのです。私はこの電車の去る姿に安西水丸先生のガロの世界を少し垣間見ることができました。絵本を描いても、青年漫画を描いていてもその人の世界観というのは、意外と同じようなものが現れるものです。
お父さんも読み聞かせしやすい本です。読み聞かせの入門書としておすすめしたい1冊です。ただ、お子さんが列車の面白さにはまり、その後プラレールなどのお約束路線をたどる可能性もあります。
にほんブログ村